胃カメラ

こんな症状がある方は受診してください。※胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)が必要かもしれません。
  • 上腹部(みぞおちあたり)の痛みがある 
  • 胸に痛みがある
  • 背中に痛みがある
  • 胸やけ、胃もたれがある
  • すっぱいものや苦いものが上がってくる
  • 息が臭い、げっぷが多い
  • 声がかすれる、のどに違和感がある
  • 食事のときにつっかえ感がある
  • 吐き気がある、食欲がない、食事を摂ると気持ち悪くなる
  • ダイエットをしていないのに体重が減る
  • 黒い便がでる
  • 健診で内視鏡検査を指示された

このような症状に悩まされてはいませんか?

このような症状に悩まされてはいませんか?
食べすぎ、飲みすぎ、仕事などのストレスによるもの、と自己判断し放置していませんか。上記のような症状の原因として、食道癌や胃癌、胃・十二指腸潰瘍などの重大な病気が潜んでいることがあります。早めに専門医を受診し適切な検査を受けることをお勧めします。 ご心配な方はお気軽にご相談ください。必要な検査について適切にご提案いたします。
症状がなくても、以下の項目に該当する方は胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を受けましょう。
  • 採血検査で貧血を指摘された
  • 40歳以上で一度も胃カメラを受けたことがない
  • 健診等で異常を指摘された
  • 健診などでヘリコバクター・ピロリ菌の感染を指摘された
  • ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療をした
  • 親族がヘリコバクター・ピロリ菌に感染していた
  • 腫瘍マーカー(CEA、CA19-9)高値を指摘された
  • 家族に食道がんや胃がんの方がいる
  • 2年以上胃カメラの検査を受けていない
  • 喫煙、飲酒の習慣がある(以前あった方も)

上記の項目に該当する方は、食道がんや胃がんのリスクがあります。
症状がなくても上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を受けることを強くお勧めします。
がんであっても、早期に発見し、早期に治療を行うことで根治が望めます。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)で診断がつく病気

咽喉頭

咽頭がん/喉頭がん/声帯ポリープ

食道

食道がん/逆流性食道炎/食道裂孔ヘルニア/ 食道真菌症/好酸球性食道炎/食道アカラシア

胃・十二指腸

胃がん/胃ポリープ/胃粘膜下腫瘍/慢性胃炎/ヘリコバクター・ピロリ感染症/急性胃炎/急性胃粘膜病変/
胃潰瘍/胃MALTリンパ腫/十二指腸がん/十二指腸潰瘍

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)は辛い?

のどの診察を受けた際や歯磨きの際に、「オエッ」と吐きそうな感覚に襲われた経験がない方はいないでしょう。これを「咽頭反射(いんとうはんしゃ)」と言います。症状の大小はありますが、誰にでも生じる症状です。内視鏡検査の際も同様です。スコープが舌根(舌の根本)に触れることで咽頭反射が誘発されるのです。内視鏡検査を辛く苦しく感じる最大の原因はこの咽頭反射です。
  また、検査中に咳込んでしまい、辛く感じることがあります。これは、口やのどに溜まった唾液などが気管を刺激することによる「咳反射(せきはんしゃ)」によるものです。
咳込んでしまうと、検査が辛くなります。

当院では、「苦痛のない内視鏡検査」を実現するため、
次の点に配慮して検査を行っています。
  • 内視鏡検査に適した姿勢を調整(肩の位置や首の角度、枕の高さを調整します)
  • 咽頭反射を起こしにくいマウスピースの使用
  • 新しい細い径の内視鏡を使用
  • 鎮静剤を使用しほとんど眠った状態での検査
  • 丁寧な内視鏡操作

検査の流れ

*検査当日の注意点
保険証、受給者証の他、お薬手帳をご持参ください。また、他院での検査結果などお持ちの方はそちらもご持参ください。
検査で洋服が汚れてしまうことがあります。汚れが目立たない洗濯がしやすい服装でご来院ください。
検査予約とWeb問診の回答
01 検査予約とWeb問診の回答
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)については、原則事前の予約が必要です。当院ではWebで24時間予約することができます。当日の検査についても、検査枠が空いていれば検査可能です。
また、ご予約された方はご来院前にWeb問診へのご回答をお願いいたします。事前に問診にご回答いただくことで、ご来院後スムーズに検査にご案内が可能となります。よろしくお願いいたします。
*当日検査希望の場合は、ご来院いただく前に必ずお電話でご確認ください。
02 検査前日(ご自宅)
前日の夕食は消化のいいものを軽く摂取し、 21時以降は食べないでください(水分摂取は可能です)。
常用薬については服用していただいてかまいません。
03 検査当日
朝食はお控えください。水、お茶の摂取は問題ありません(コーヒーや牛乳など色のついた飲み物はお控えください)。
常用薬については、糖尿病薬は服用しないでください。
それ以外の薬については朝早く(午前6時くらい)に服用してください。
*常用薬の中止の要否がわからない場合は、ご来院の際にご持参ください。必要に応じて、ご来院後に内服していただきます。
ご来院
04 ご来院
必ず、検査予約の15分前までにご来院ください。診察から検査へと、スムーズにご案内できるよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
受付を済ませ、待合にて事前診察をお待ちください。
事前診察
05 事前診察
事前にご回答いただいたWeb問診をもとに診察を行います。再度、胃カメラの必要性と危険性について説明し、同意書にご署名を頂きます。また、その際に、検査時の鎮静剤の薬剤・量についても決定します。
*診察の結果によっては、胃カメラを中止したり、胃カメラ以外の検査を優先して行うこともあります。
内視鏡センターへご案内
06 内視鏡センターへご案内
事前診察が終了しましたら、いよいよ検査となります。
内視鏡センター内のロッカーにジャケットやコート、所持品をお預けいただきます。
*携帯電話については検査室、リカバリースペースへのお持ち込みはできません。ご了承ください。
内視鏡室へご案内
07 内視鏡室へご案内
内視鏡室に入室いただきましたら、検査台に腰かけていただき、ガスコン水(胃内の泡や粘液を除去し検査をしやすくする)を服用していただきます。
その後、検査ベッドに横になっていただき、モニターを装着し血圧などを測定します。
問題なければ、看護師により点滴ルート(鎮静剤など検査に必要な薬剤を投与するため)を確保します。
ルートが確保できたら、必要時、喉に噴霧式の麻酔(嘔吐反射を抑制するため)を行い、左側臥位(左側を下にして横になる)になっていただきます。検査用のマウスピースを装着したら、点滴ルートから鎮静薬を注入します。
検査開始
08 検査開始
鎮静が十分であることを確認し検査を開始します。検査中は生体モニターにて心拍、血圧、酸素化を随時測定します。検査は5~10分程度で終了します。検査終了後、マウスピースを外し口腔内の唾液を出していただきます。
09 リカバリースペースへ
検査終了後は、検査ベッドに休んだままリカバリースペースへ移動していただきます。プライバシーに配慮したスペースとなっておりますので、安心してお休みいただけます。お休みいただいている間は必要に応じてモニターを装着していただきます。 しっかりと目が覚めるまで、同スペースでお休みいただきます(15~30分程度)。
*目が覚めるまでのお時間は目安です。早く目覚められる方、時間がかかる方など個人差があります。
経験豊富な専門医による鎮静剤を使用した苦痛の少ない内視鏡検査
10 結果説明
検査終了後、目が覚められたら診察にて結果説明があります。検査時の画像を一緒に確認しながら結果について説明いたします。内視鏡検査で確認された病気、症状の原因となる異常の有無、今後の治療方針や検査の予定などについて、分かりやすい言葉で丁寧に説明いたします。また、必要に応じてパンフレット等をお渡しいたしします。
*検査時に組織検査を行う場合があります。組織検査の結果については結果がでるまでに2週間程度の時間を要します。結果については後日ご来院いただいて説明を行います(場合によってはオンライン診療での結果説明を利用します)。
ご会計
11 お会計
検査結果説明後は受付にてお会計をしていただきご帰宅となります。
*検査当日は鎮静剤の影響で、再度眠気を感じたり、判断力の低下を来す可能性があります。そのため、検査当日は車や自転車、バイクなどの運転はおすすめできません。徒歩、公共交通機関、家族等による送迎をご利用ください。

検査の費用

  1割負担 3割負担
胃カメラ(観察のみ) 約1,700円 約5,000円
胃カメラ+生検組織診(1臓器のみ) 約3,000円 約9,000円

*上記料金は保険診療での概算です。 保険診療で胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を受ける際の費用は、厚生労働省が定めた診療報酬により算出されるため、全国一律の金額となります。ただし、検査時に使用する薬剤や追加検査の有無によって、上記費用に加えて別途費用がかかる場合があります。

*検査時にヘリコバクター・ピロリ菌の感染の有無を調べる必要があると判断した場合は、ピロリ菌の検査まで追加する場合があります。

*追加の検査を希望しない場合は、事前にお申し出ください。

**病理組織検査を行った場合は、生検した臓器の数によって費用が変わります。上記金額は、臓器数が1臓器の場合の金額です。

当院の胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の特徴

専門医による質の高い検査
当院では、内視鏡専門医で消化器病専門医でもある医師が検査を担当します。
内視鏡検査だけでなく内視鏡治療にも精通した経験豊富な医師により質の高い検査を提供いたします。
専門医による質の高い検査
個々にカスタマイズした鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査
検査を受ける方の性別や年齢、体重、飲酒歴や睡眠薬の使用歴などにより、鎮静剤の効果は大きく異なります。検査を受ける方の状況を的確に把握し、適切な鎮静剤の種類・量をカスタマイズして使用し、苦痛の少ない検査を提供いたします。
個々にカスタマイズした鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査
経口内視鏡検査によるスクリーニングから
精査へと連続した検査
内視鏡検査には経鼻(鼻からカメラを挿入)と経口(口からカメラを挿入)の2つの方法があります。いずれも一長一短ありますが、当院ではスクリーニング(病変の有無を確認する)検査から精査(病変を認めた際に良悪の判定、治療法選定のための精密検査)まで連続で施行できるよう、経口内視鏡検査のみを行っております。
経鼻内視鏡検査の最大のメリットである苦痛の軽減については適切な鎮静により解決できると考えています。
経口内視鏡検査によるスクリーニングから 精査へと連続した検査
検査中の徹底した安全管理
鎮静剤を使用した検査では、呼吸抑制(呼吸が止まる)、血圧低下、心拍数の変化などが起こることがあります。当院では、医師の他、2名の看護師を配置して検査を行います。また、検査中は血圧、心拍、酸素化を測定するモニターを装着し、常時全身状態を確認しながら安全性の高い検査を提供いたします。
検査中の徹底した安全管理
プライバシーに配慮したリカバリースペース
鎮静剤を使用した検査後は、一定の時間お休みいただく必要があります。検査後は、当院スタッフにより、ベッドのままリカバリースペースに移動していただきます。当院では、プライバシーに配慮した個別のスペースをご用意しております。安心してお休みいただけます。
プライバシーに配慮したリカバリースペース
内視鏡検査画像を一緒に見ながらの丁寧な説明
目が覚められたら、検査中に撮影した画像を一緒に見ながら結果を説明いたします。内視鏡検査で確認された病気、症状の原因となる異常の有無、今後の治療方針や検査の予定などについて、分かりやすい言葉で丁寧に説明いたします。また、必要に応じてパンフレット等をお渡しいたしします。
内視鏡検査画像を一緒に見ながらの丁寧な説明
Webにて24時間予約受付
胃カメラについては、Webにて24時間予約を受け付けています。検査枠に空きがあれば当日でも予約可能です。電話でのご予約を希望される場合は、診療時間内(*電話予約は09:00~17:30)にご連絡ください。
*当日の胃カメラ検査を希望される場合は、ご来院いただく前に必ずお電話でご確認をお願いいたします。
基幹病院との連携
診察や検査の結果、当院では対応が難しいと判断した場合には、適切な基幹病院へ、適切なタイミングでご紹介いたします。
基幹病院との連携

胃ポリープとは

正しくは「胃に発生する上皮性で良性の隆起性病変」のことを、「胃ポリープ」といいます。腺腫や粘膜下腫瘍、癌なども、隆起した病変として認められる場合は「胃ポリープ」と呼ぶことがあります。
胃ポリープは、「過形成性ポリープ」、「胃底腺ポリープ」、「特殊型(炎症性、症候性、家族性)」の3つに分類されます。内視鏡検査をする際に、多くみられるポリープは、「過形成性ポリープ(写真1)」と「胃底腺ポリープ(写真2)」です。

写真1

胃ポリープとは

写真2

胃ポリープとは

過形成性ポリープ

過形成性ポリープは概ね赤色で胃のどの部位にもみられ、大きさは大小様々で、単発の場合もあれば複数みられることもあります。ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)陽性(感染している)で萎縮性胃炎のある胃に発生します。H.pylori除菌治療で、ポリープが縮小もしくは消失したとの報告もあります。過形成性ポリープは頻度こそ高くありませんが、癌化することがありますので、年に1回程度の内視鏡検査を受診すべきと考えます。

胃底腺ポリープ

胃底腺ポリープは周囲の粘膜と同じような色調を呈する大きさ2,3mmの小さなポリープで、胃体部、特に大弯側に複数みられることが多いです。H.pylori陰性できれいな胃に発生します。今後、H.pylori陰性者の増加に伴い、遭遇する機会も増加することが予想されます。また、胃食道逆流症(GERD)などでプロトンポンプ阻害薬を服用するとポリープが腫大したり、数が増加するとの報告もあります。胃底腺ポリープでの癌発生例も報告されていますが、その頻度はきわめて低いので心配する必要はありません。特に治療する必要はありませんが、1〜2年に一度は経過観察として、胃カメラ検査を受けることをお勧めします。

胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)に当日対応します

当院では、内視鏡検査・内視鏡治療に対して特に力を入れております。
胃カメラについては、受診当日の検査にも対応しております。
*受診時間・検査数により対応できない場合もありますので、ご来院前にお電話でご確認ください。 急な胃痛でお困りの方、仕事の都合などで今日しか受診ができない方など、当院へご相談ください。