全ての大腸ポリープが治療の対象となるわけではありません。
大腸ポリープには、将来「大腸がん」になる可能性のあるポリープと、そうでないポリープとがあります。「がん」にならないポリープについては、出血など何らかの症状を引き起こす場合には切除することがありますが、多くの場合は治療の必要はありません。
「大腸がん」になる可能性のあるポリープとして、腺腫とSSL (sessile serrated lesion)とがあります。
検査で最も多く発見されるポリープは「腺腫」です。
この「大腸腺腫」は次第に大きくなり、「がん」になるといわれています(adenoma-carcinoma sequence)。そのため、「大腸腺腫」を小さいうちに切除することで、将来の「大腸がん」の予防につながります。
また、近年、大腸がんの原因として注目されているポリープにSSLがあります。専門家の中でも意見は分かれていますが、SSLも腺腫と同じように、大腸がんになる可能性があるとされています。「大腸がん」になるリスクについてはどの程度か詳細にはわかっていませんが、切除することにより「大腸がん」を予防できると考えられます。